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小嶋陽菜さんとAKB48と48グループのヲタクです。

推しメンの冠公演に全落した話

重く濁った気持ちをスッキリさせるため、とりとめなく綴ります。

 

AKB48と言えば、秋葉原に自前の劇場を持ち、メンバーが歌って踊り喋る公演を毎日のように行っているアイドルグループである。AKB48劇場のキャパシティは250人。狭いその劇場では、最後列であっても肉眼でステージ上のメンバーの表情まで捉えられる。

そうした劇場公演がウリの一つであるAKB48だが、私の推しメンである小嶋陽菜さんは近年、劇場公演に出演する回数が極めて少ないメンバーであった。しかし、2016年6月のAKB48卒業宣言を受けて、「最後に劇場にたくさん立とう」と小嶋さん自身によって企画されたのが、「小嶋陽菜『好感度爆上げ』公演」だった。

爆上げ公演。全16曲(あるいは17曲)すべてに小嶋さんが出演する、小嶋さんによる小嶋さんの公演である。普通AKB48の劇場公演では、一人のメンバーが出演するのは全16曲中12曲程度であり、常設公演で「全曲出演」をするのは異例中の異例。つまり爆上げ公演は、約二時間の公演中ほぼずっと小嶋さんを眺めていられる、小嶋さん推しにとっては夢のような公演なのである。

また、セットリストや他の出演メンバー、そのポジションや衣装等も小嶋さんによって考えられており、小嶋さんのAKB48観を感じることのできる公演でもあった。

そんな劇場公演を、小嶋さん推しである私は当然「観たい」「観に行かなければ」と思い、チケット予約抽選に応募する。予約抽選には、応募できる「枠」がある。私が応募権利を持っている枠は、「遠方枠」、「AKB48Mobile会員枠」、「二本柱の会会員枠」、そして「一般枠」もしくは「女性・小中学生枠」である。一般枠と女性枠はどちらかにしか応募できないので、当選チャンスは一度の公演につき4回の抽選にある。

 

最終的に、爆上げ公演の日程は以下となった。

①2016年11月21日

②2016年12月10日(昼公演)

③2016年12月10日(夜公演)

④2016年12月28日

⑤2017年1月17日

⑥2017年2月13日

⑦2017年4月7日

⑧2017年4月13日

このうち、都合により⑥の公演のみ、遠方枠でしか応募していない。また、この期間AKB48劇場で行われた他の公演には一切応募していない。

 

初日公演に落選した頃の私は、まだ「卒業までに一度は当たるだろう」と楽天的でいた。年を跨いだ1月頃になると、TwitterInstagramの小嶋さんファンの中でも“爆上げ公演に入ったことのある人”が増え、にわかに焦り始める。2月に行われた卒業コンサート「こじまつり」を終えた後、「KOJIMA FINAL COUNTDOWN」と銘打たれ始まった卒業公演を除いた“ラスト2公演”の頃には、“小嶋さんのファンで、公演に応募している人”の中で一度も爆上げ公演に入ったことのない人は、なかなか珍しい存在となっていた。中には二度以上当選している人も少なくなく、私の心中は穏やかではなかった。

小嶋さんは、AKB48に籍を置きながらファッション誌の表紙を飾ったり、競馬番組で予想をしていたり、様々なフィールドで活動しているアイドルである。予想師の小嶋さんも、朝の情報番組でパネラーを務める小嶋さんも、おしゃれにモデルをしている小嶋さんも大好きな私であるが、やはり好きになったきっかけの“歌って踊る小嶋さん”は特別だった。特にAKB48劇場のような狭いステージで観る小嶋さんは格別で、また劇場育ちである小嶋さんには、劇場でしか感じられない魅力があると思っていた。そして、“歌って踊る小嶋さん”は、AKB48を卒業してしまったら、恐らくもう目にすることはできない。残りは記憶と映像を反芻するしかない。その記憶に焼き付けるためにも、私は絶対に爆上げ公演に入りたかった。

「KOJIMA FINAL COUNTDOWN」、私と同じように最後に小嶋さんの姿を焼き付けたいという小嶋さんファン、推しは他のメンバーであるが小嶋さんの公演を観てみたいという人、恐らくそれなりの高倍率になったであろうその2公演。何人が当選を願ったところで、入れるのは250人、2公演で500人。門は狭い。しかし、私は小嶋さん推しなのである。爆上げ公演を観ずにして死ぬわけにいかない。これまで落選し続けたのだから、きっと今度こそ救われる。

最後の望みをかけ、神頼みをし、ジンクスを守り応募したその抽選。私は華麗に落選する。

チケットセンターの「落選」欄にズラリと並ぶ公演の数々。失望。苛立ち。悲しみ。よせばいいのにTwitterInstagramを見ると、狭き門をくぐりぬけた人たちが喜びの声を上げている。

一方でこの頃になると、“小嶋さんファンで、公演に行きたいのに一度も当たらなかった人”が当選しているのを見ると、落選している私まで嬉しくなった。私と同じように落選続きで勝手に仲間意識を持っていた人が当選したのを見て、心底良かったなぁと思ったりしていた。自分は落選して、最後に“歌って踊る小嶋さん”を目撃することが叶わぬ夢と散ったのも忘れて。

こうして私は8回の爆上げ公演すべてで落選を突きつけられたのである。250人×8回=2000人、二度以上当選している人もいるので実際は更に少ない数であるが、およそ2000人が目撃した爆上げ公演、最後の“歌って踊る小嶋さん”をみすみす逃した私。

心が荒んだ。持てる者と持たざる者の差に苦しんだ。二度も爆上げ公演を観ている人がいるのに、一度も目撃できなかった自分という現実が辛く、泣いた。その落ち込み様に家族からは心配され、AKBファンでない友人にも愚痴を聞いてもらい励まされた。

すべては自分の運の悪さである。元来私は運の強い方の人間で、懸賞によく当たったり、昔から何となく運が良い人生を歩んでいた。まるでそのツケを支払わされたかのような、この“全落劇”。

DMMの劇場公演生中継配信を見ながら虚しさに襲われた日々は辛く、これからもきっと事あるごとに思い出すだろう。小嶋さんを推している生活の中で、楽しかった記憶は数え切れないほどあるが、これほどまでに辛い記憶はない。それもまた思い出なのかもしれない。

小嶋さんは、爆上げ公演を「恩返し」と言っていた。小嶋さんが愛したAKB48。どうか爆上げ公演に入った2000人の人たちは、小嶋さんが卒業してもAKB48を応援し続けてほしい。そんな無理を願わずにはいられない。

爆上げ公演の最終公演を終えた今、小嶋さんがAKB48劇場に立つのは残すところ1回となる。卒業公演。当然私も応募するつもりでいるものの、当選の確率は爆上げ公演より低い。“アイドルこじはる”を昔から応援しているたくさんのファンが集まるのだろう。推しメンのアイドルとして最後の姿を、たとえ配信であっても目に焼き付けようと思う。11年と4ヶ月の間アイドルでいてくれていたこと、私の前に現れてくれたこと、もういっそ生まれてきてくれたことに感謝して、その日に臨みたい。

 

 

爆上げ公演の小嶋さん、見たかったな~。